マリンバイオ産業創出事業

沖縄の海洋生物資源を活用した一次産業と二次産業が共に発展するイノベーションの創出

本事業のねらい

沖縄地域の多様な亜熱帯性マリンバイオ資源の利活用を図るため、県立試験研究機関、大学、企業等の交流と連携による「産学官連携基盤の構築」を図るとともに、「機能性物質の高度利用」、「海藻生産技術の開発」の研究を実施し、成果を事業化へとつなげることで水産業や水産加工業、健康食品・バイオ産業等が共に発展するイノベーション創出を目指します。

▮ 事業の内容

 

1.「機能性物質の高度利用研究」  

(1)フコキサンチン等の高度利用

高純度フコキサンチンを研究機関に提供して、単独あるいはフコイダン等との併用による抗成人T細胞白血病(ATL)効果を検証するとともに、フコキサンチン及びフコキサンチン以外の海藻カロテノイドについて、健康機能への有効性について解明し、その商業的生産の可能性を検証する。

 

(2)微細藻類による有用成分生産とその高度利用

「シガテラ」と呼ばれる非細菌性の食中毒の原因毒シガトキシン(CTX)類を算出する単細胞藻類(Gambierdiscus toxicus)の採集と大量培養、毒の分離精製を行う。また、作用が同一でかつ市販品購入が可能な類似成分を用いて、シガテラ毒の簡易・実用的検出キットの開発を検討する。 

 

2.「海藻加工技術の開発」  

(1)海ぶどう生産の衛生管理技術および二次加工品の開発

海ぶどうの各養殖工程に適した細菌制御技術を確立するとともに、取扱いが容易で長期保存が可能な二次加工品を開発する。

 

(2)海藻類の機能性を活かした香粧品開発

沖縄沿岸に生息する海藻と県内の海藻加工工場から排出される未利用の海藻加工残渣をスクリーニングし海藻由来の機能性物質を利用した香粧品素材の開発とその商品化を目指す。

 

3.「海藻生産技術の開発」  

(1)もずく類の安定生産技術開発

品質のよいもずくの安定生産に向けた育苗技術改良と優良株の探索、およびもずく中のフコキサンチン含有量を強化する大量培養技術の実用化を目指す。

 

(2)海ぶどう安定生産技術開発

海ぶどう(クビレズタ)の栄養塩要求特性を解明し、従来の施肥方法よりも効果の高い「海ぶどう専用肥料」の開発を目指す。

 

(3)新規海藻の養殖技術開発

クビレオゴノリについて、水温コントロール等による母藻の大量培養と胞子放出促進技術を確立し、海面養殖の実用化を目指す。

 

 

▮ 事業推進体制

<マリンバイオ産業創出事業 体制図>
<マリンバイオ産業創出事業 体制図>

▮ 主な活動報告

平成22年度

マリンバイオ産業創出事業 研究成果報告会 開催

2011年2月24日 @沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ「ニライの間」

平成20年度より実施してきた「マリンバイオ産業創出事業」(文部科学省補助事業・沖縄県委託事業)が、多くの皆さまのご支援ご協力のもとに22年度で終了しました。

この成果報告会では、事業の3年間の研究総括、成果の活用状況と今後の見通しについて広くご報告、ご紹介させていただきました。県内の海洋資源の有用性について一般の方々にも分かりやすい内容とし、多くの皆さまにご来場いただきました。

 

平成22年度マリンバイオ産業創出シンポジウム~沖縄の恵みを産業へ~開催

2010年12月8日 @沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ「カナイの間」

 

平成22年度第1回産業創出産学官連携推進会議

2010年8月10日 @沖縄ポートホテル

研究進捗状況と今後の方針について機能性研究グループと海藻研究グループより報告、事業化進捗状況と今後の方針について科学技術コーディネーター七尾氏より報告の後、事業採集年度を鑑みて意見交換を行った。乾燥製品化の評価やビジネスモデル、本プロジェクトの今後の展開、沖縄県としての対応や継続した支援の必要性などの意見が交わされた。  

 

平成22年度第1回事業化支援会議

2010年7月29日 @沖縄ポートホテル

各研究課題ごとの進捗報告、科学技術コーディネーターから今後の方針についての説明。沖縄TLOからはマリンバイオ産業創出のための地域ブランド確立に向けた生産技術および二次利用に関する事業化調査の結果報告、沖縄県水産課から海藻類おきなわブランド化事業について説明があった。

各委員からは知財化を含めたブランド化への具体的な各種提案がなされた。産業創出に向けての取り組みとしては多様な分野の企業へアプローチし、新規開拓と継続的なフォローを行うことで事業化支援を進めることを確認した。  

 

平成22年度マリンバイオ産業創出事業 研究成果発表会 開催

2010年6月30日 @沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ「ニライの間」

主催:沖縄科学技術振興センター

後援:沖縄県、沖縄県漁業共同組合連合会、沖縄TLO

 

平成21年度

平成21年度第3回マリンバイオ産業創出産学官連携推進会議 開催

2010年3月19日 @沖縄ポートホテル

平成21年度研究進捗と平成22年度研究計画について各研究グループ長から報告。事業化報告と今後の方針について科学技術コーディネーターが報告し、意見交換を行った。各委員からは、研究成果の経済的な効果や事業化に向けての具体的な課題等について意見交換がなされた。

 

平成21年度第3回マリンバイオ産業創出産学官連携推進会議 開催

2009年12月22日 @沖縄ポートホテル

研究と事業化に関する進捗確認、その他の取り組みに関する説明が行われ、活発な意見交換がなされた。研究推進会議と事業化支援会議での意見交換の状況を踏まえて事業全体の進め方について検討が進んだ。

 

平成21年度マリンバイオ産業創出シンポジウム 開催

~沖縄の自然の恵みを産業へ~

2009年12月3日 @ロワジールホテル&スパタワー那覇「龍宮の間」

主催:沖縄科学技術振興センター

後援:沖縄県、沖縄県漁業協同組合連合会、沖縄TLO

 

沖縄産学官イノベーションフォーラム2009に出展

2009年11月12日 @沖縄県工業技術センター

マリンバイオ産業創出事業からは、「フコキサンチンの健康機能を活かした新規モズク商品の開発」をテーマにシーズ発表のプレゼンテーションを行った。

 

平成21年度第1回事業化支援会議 開催

2009年7月8日 @沖縄ポートホテル

各研究グループの研究進捗と事業化方針の報告。沖縄TLOより「マリンバイオ産業創出のための地域ブランド確立に向けた生産技術および二次利用に関する事業化調査」についての報告があった。各委員からは、商品化・研究成果の出口についての助言・提言が多くなされた。 

 

平成21年度研究成果発表会 開催

2009年6月5日 @パシフィックホテル沖縄(那覇市)

東京海洋大学海洋学部・能登谷正浩教授と公立大学法人 公立はこだて未来大学の宮嶋克己氏の両人をお招きして特別講演を行っていただき、マリンバイオ産業創出事業の研究成果発表では研究員ら4人が沖縄の亜熱帯性海洋資源の有用性を示す研究をそれぞれ発表した。

 

 

平成21年度

日本藻類学会第33回大会~2009沖縄~公開シンポジウム

2009年3月28日 @琉球大学法文学部 新棟2階

日本藻類学会は、「藻類」に関するあらゆる分野の研究の発展と普及を図り、併せてそれらに携わる人々の交流などを目的とする学会です。同学会では年1回、大会を開催しており、2009年大会は沖縄で開催されました。沖縄科学技術振興センターは同学会のご理解の下、テーマを「海藻産業の将来とマリンバイオ産業創出事業」として、研究の状況と産業技術としての課題や展望についてご紹介させていただきました。(共催:日本藻類学会、沖縄科学技術振興センター)  

 

平成20年度マリンバイオ産業創出シンポジウム~沖縄の自然の恵みを産業へ~開催

2008年10月7日 @沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ

主催:沖縄科学技術振興センター  後援:沖縄産学官連携推進協議会

 

 

 

 

▮ 主な事業成果

香粧品開発素材の選定に成功

沖縄沿岸に生息する海藻と県内の加工工場から排出される未利用の海藻加工残渣について、チロシナーゼ阻害活性、メラニン生成抑制活性などの各種機能をスクリーニング。4種の海藻について香粧品開発候補素材として選定しました。

 

■オキナワモズクの高付加価値化に成功

オキナワモズクに含まれる機能性成分の「フコキサンチン」は抗肥満作用や成人T細胞白血病(ATL)の予防・治療効果が報告されている。このフコキサンチンを高濃度に含有するオキナワモズクの培養技術に成功しました。

 

■海ブドウ清浄化剤の開発と特許出願

▮ 参画機関・企業

琉球大学医学部・理学部・農学部

大分大学医学部・理学部

福岡大学薬学部

東北大学理学研究所

新潟大学農学部

 

沖縄県衛生環境研究所

沖縄県水産海洋研究センター

沖縄県工業技術センター

沖縄県海洋深層水研究所

独立行政法人 産業技術総合研究所

沖縄県知的所有権センター

株式会社 沖縄TLO

 

中核機関

財団法人沖縄科学技術振興センター

海洋危険生物による被害発生は、7月と8月に年間の6~7割が集中しています。ぜひダウンロードしてご活用ください。

『海の危険生物治療マニュアル』.pdf
PDFファイル 24.1 MB